プレタポルテ [会社経営]
新規で関与させていただいている顧問先様の会計ソフトを立ち上げています。
世に会計ソフトはいろいろありますが、ソフトウエアというのは基本的に吊るしの背広。 それだけではいささか使い勝手の悪いものです。 ファッションの世界ではコンフェクションとかレディ・メイドといったレベルで、着心地は今一つであろうと思います。
100の会社があれば100の勘定科目体系があります。100人の社長がいらっしゃれば少なくとも100の問題意識があります。 かといって独自に会計ソフトを発注したら、それだけで何百万の投資になるでしょう。 中小企業でその投資は重すぎます。 そこで優れた会計ソフトと、それをアレンジする力が必要になってくるわけです。 その会社にあった科目体系と管理のラインの構築こそ会計事務所の腕の見せ所なのですね。
社長が財務諸表を見て、自分の辿ってきた道のりが生き生きとしたイメージで蘇るような財務諸表でなければ、 それを見ることに意義を見いだせず、年を追うごとに見なくなり、はては試算表も見ない経営に陥る。 これではチキンレースです。(チキンレースとは、鶏の頭に紙袋を被せたまま走らせるレースです。) その試算表の仕立て(設計)が悪いが故に経営者が数字嫌いになっているとしたら、これは経営者が不勉強なのではなく、会計事務所が悪いのです。
経営者の皆様は、「俺はこういうデータが見たいんだ。」というニーズを会計事務所にどんどんぶつけてください。 試算表も決算書も、社長のためにあります。
オートクチュールほどコストもかけず、なおかつお客様の寸法を丁寧に頂戴し、適度に試着を繰り返しながら既製服をジャスト・フィットに仕立てあげる。 そんなプレタポルテの世界と通じる意識をもって仕事をしたいと、いつも思っています。
*もし、仕立て服を作るほどの工数が必要な場合は、それはそれでちゃんご説明しますので。
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